1-1 「記憶術ショー」もトレーニング次第

劇場やテレビの番組で記憶術のショーをご覧になった方も多いと思う。観客を「へェーッ」と驚かせる点で、マジックと並んで受けるショーである。

まず、ステージの中央に大きな黒板を置き、そこに1から30、あるいは50までの数字を記す。

ここで演者は目かくLをする。そして観客に、黒板に書いてある数のうちで好きな数を言ってもらい、次に勝手な品物、地名、人名などを言ってもらう。演者は、あやしげな手つきをまじえながらこれを即座に全部記憶してしまうのである。

たとえは「5番、ビデオ」と客が言うと、アシスタントが黒板の5の数の下に、ビデオと書く。ここで演者は記憶の、ジェスチャーをする。このようにすべての数の下に言葉を書き込んでいく。

それが終わると、観客に好きな数字を言ってもらう。客が7番と言えば「7番、クーラー」、5番と言えは「5番、ビデオ」という具合に答える。このように次々と言い当て、30や50くらいまでならすべて言い当ててしまう。

観客が感心して「へーッ」という声がもれるころを見計ってさらに追い討ちをかける。「30番小泉首相、29番台風、28番ピョンヤン、……3番時計、2番バスケットボール、1番ディズニーランド」などと逆に全部の言葉を言い当ててみせる。

ショーとしての記憶術はいろいろある。何首、何千ケタの数を覚える。切り洩ぜたトラソプ一組の順をほんの数十秒で一記憶してしまう。

こんなショーを見せつけられると、演者は天才に見える。こんな技術を持っていれば、語学、数学、法律なんでもこいだなあとうらやましくなる。しかし、コツとトレーニング次第で、記憶術は誰にでも身につけられるものなのである。

しかも、この術は決してショーのためのものではない。実生活にも大いに役立てることができる。語学の習得、人名の記憶といったことはもちろん、講演、スピーチの手順などさまざまに応用できる。

イギリスの哲学者べーコン「あらゆる知識は記憶にすぎない」と言っている。記憶術こそ、すべての知的活動の源になるものである。

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